冬に車中泊する際に超絶便利でオススメな装備である「FFヒーター」。キャンカーオーナーが選ぶ「一番良かった装備」のナンバーワンに君臨し続けているとのこと。
ウチの車はメーカー純正の”プチ”キャンピングカーで、FFヒーターは車買う時に純正オプションとして選ぶ事ができ、かなり高かったけど思い切って選んだ装備。
実際使ってみると、評判通りの超絶優れモノで、冬の車中泊で手放せない装備の一つになっています。
FFヒーターってなんぞや?
「FFヒーター」って言葉自体はどこかで聞いた事あるかもしれないけど、何のこと?って人も多いと思います。FFヒーターとは燃焼式ヒーターのことで、キャンピングカー用の装備として広く認知されています。
ガソリンや軽油を燃やして車内を温め、出た排気ガスは直接車外に放出するという仕組み。燃料は車の燃料タンクから分岐された燃料配管から自動で得ることができるので、専用タンクへの燃料つぎ足しなどの作業は一切不要で、使い勝手はこの上なく楽。
ちなみにFFヒーターのFFとは「Forced Flue」の略で「強制吸排気」ってこと。
出典:Webasto
FFヒーターの駆動にはバッテリーが必要
当然、FFヒーターは車のエンジンを切った状態で使えるってのがメリットの一つ。燃料は車の燃料タンクから分岐された配管を自動で通ってくるけど、それを加圧+噴霧するためにはポンプが必要だし、燃やして温まった空気を車内に送風したり、出る排気ガスを車外に排出するにはファンも必要。それらを駆動するためにはバッテリーが必要不可欠。
ただし車のメインバッテリーを繋ぐと、もし使い過ぎでバッテリーが上がってしまうと車のエンジン自体の再始動が不可となるので、セカンドバッテリーで駆動することになります。
ちなみにウチの車はルームミラー上側にFFヒーターの制御盤があって、ON/OFF以外に強弱設定やタイマー設定ができます。
吹き出し口は右側Bピラーの足元。スイッチONの1分後くらいから勢いよく温風が出てきます。
いつも通りFFヒータースイッチON!ところが…
そんな仕組みのFFヒーター。つい先日も車中泊の時に、夜に外気温が0度くらいで寒くなってきたので、いつも通りルンルン気分でFFヒーターのスイッチON!
さぁ、ぬくぬくと車内一人宴会の始まりじゃー!ってビールをプシュッ!としたのですが、車内が一向に温まらず……「あれ?」っと思ってFFヒーターの制御盤見たら自然と電源OFF状態に…。おかしいな…と思いながら再度スイッチ押しても今度は点火すらできない……。
これはまずい!
FFヒーターありきで車中泊に出かけてたので、自身の防寒装備に気を遣ってなくて、車内は凍るほど寒くて、酒どころじゃねー!!
吐く息も白くて凍え死にそうだったので、ソッコーで寝袋にくるまって強制ご就寝状態に…。せっかく酒飲みながらTV見たり、PCしたり一人秘密基地で自由を満喫しようと思って出撃したのに…。
FFヒーター故障? セカンドバッテリー死亡?…
地獄のような寒さの中、寝袋の中で小さくなりながら、FFヒーターが点火できない原因を悶々と考えてみたら、思いつくのは、FFヒーター自体の故障か、セカンドバッテリーの急死の2択。
でも、つい1週間前もFFヒーターガンガン使って絶好調で暖かかったし、車自体もまだ購入して2年くらい…FFヒーターの故障は考えにくいんじゃね??
ならばあとはセカンドバッテリーの急死か。てかセカンドバッテリーも新車購入時から2年しか使ってないのにもう寿命なのか?? まぁ夏は冷蔵庫駆動で常時セカンドバッテリー使ってたし、車中泊時の車内照明はすべてセカンドバッテリー駆動で使用頻度は高いけど……。
まぁFFヒーターの修理費用考えると気が遠くなるので、ここはバッテリー死亡って事にしておこう。
…ここらで考えるのがメンド臭くなったので、そのまま寝落ち…zzz
次の日エンジン始動後に原因判明!
FFヒーター点火不良をセカンドバッテリー急死のせいと決めつけたのは良いけど、一度バッテリー電圧を測ってみるにしてもテスターなんか持ってねぇし、ディーラー車じゃないので最寄りのディーラーで…って訳にもいかない。輸入元のGAKUYAは東大阪なので、神戸からは遠くて持っていくのは超めんどくさい…。
…とか色々と考えつつ、出先の道の駅での車中泊だったので、とりあえずは一旦家に帰ろうとエンジン始動。何気なくメーター見るとオレンジ色のランプが目に入ってきました…。
いつもの燃料が少なくなってるぞサイン…。
そういえば、昨夜この道の駅に来る道中で点灯し出してたな。
…
……
はっ、もしやっ!!
昨夜の凍る寒さで脳みそが活性化されたのか、鈍感なワタクシがひらめきました。
まさか、フェイルセーフというかなんというか…そういうシステムで、
燃料少ない状態でFFヒーター付けて、燃料使いきってエンジン再始動不可になるのを防いでるんじゃね???
絶対そうだ!
だってまだ2年目の車だし、FFヒーターの故障もバッテリー上がりも早すぎる!
って事で、ソッコーでガススタ行って、ディーゼル満タン!!
その後、FFヒーター付けてみたら、ガンガンに温風出てましたとさ 笑。
まとめ
メーカー純正のFFヒーターだからか分かりませんが、粋なフェイルセーフが付いてるもんです。
トリガーがメーターの燃欠ランプか、FFヒーターへの分岐配管が燃料タンクの少し上目に付いていて、液面低いと物理的に燃料流れてこないようにしているかは分かりませんが、よく考えられてると思います。
まぁよく考えたら、バッテリーもセカンドバッテリーにつなぐ時点でフェイルセーフの思考なので、燃料もそんな仕組みになりますよね。
とりあえずよかった…。
年末のこの時期の痛い出費は避けられました!