VWT6ビーチで行く外遊びログ

キャンプ、車中泊など、車で行く外遊びの記録。

”ミニバン”サイズのフルキャンパーの最適解はコレ! その①【VW T6.1 California Ocean】

 ワタクシは現在、2018年式フォルクスワーゲン  T6(トランスポーター第6世代)のメーカー純正キャンパーである California Beach(カリフォルニア ビーチ)という車に乗っています。

 

 この車はいわゆる簡易キャンパー仕様で、普段は7人乗りで使えて、ポップアップルーフにより最大5人が車中泊できるのが特徴となっています。

 

 サイズはアルファードを少し大きくした感じのいわゆるミニバンサイズで、このサイズ感で5人の就寝を可能とするメーカー純正車ってのは珍しいと思います。(純正となると、他ではVクラスのマルコポーロくらいですかね)

 

<VW T6 California Beachの詳細は↓>

www.tegoood-camping.com

www.tegoood-camping.com

 

 California には、 Ocean(オーシャン)というフルキャンパー仕様もあるのですが、2018年当時のウチの生活スタイルから、フルキャンパーはウチにはまだ早いんじゃね?ってことで、キャビンの乗車定員などを優先し、簡易キャンパー仕様の方を選択しました。

 

 その後、子供も成長し(長男の出撃機会が減ってきた…泣)、普段使いできる車の増車などもあって、最近ではキャンパーの方はもっと装備に特化したフルキャンパー仕様が良いのでは? ...と触手が伸びてきました…。

 

 そんなこんなを車の購入元のショップ(GAKUYA)に相談したところ、フルキャンパーの使い勝手を体感するため、なんと最新のVW T6.1 California Ocean を数日間貸して頂けることとなりました!

 

ありがとうございます!!

 

 

 ってことで、早速東大阪へGO~

 

 待ってましたよ  VW T6.1 California Ocean!!

うーん、T3もステキ~!

 

 T6.1。やっぱ実物見るとカッチョ良きこと限りなし…。

あったぞ、俺のT6.1 …ってそうじゃない!!

 

 写真じゃ伝わり難いですが、このスクエア感はTシリーズならではの良さですね。

 パッと見でT6とはフロントフェイスが変わってますが、日本ではこのシリーズ自体がレアなので、T6とT6.1の違いに気付く人は少ないのではと思います。

 

 GAKUYAのテンチョと久々話せたのですが、最新の欧州キャンパー事情や、今後押し寄せてくる電動車事情など、色々と勉強になりました! 忙しいのにありがとうございました!!(クラフターのキャンパープロジェクト復活も期待しています!笑)

 

 さて、この後はVW T6.1 California Ocean数日間使わせて頂いたインプレなどを書いてみたいと思います。

 

T6⇒T6.1での進化について

 フルキャンパーとしてのインプレまで書くとかなり長くなるので、まず今回は、その① として、T6⇒T6.1の進化などについて書いてみたいと思います。

 

エンジン性能

 お借りしたT6.1はフルパワー仕様(204ps)で、自分のT6は150ps仕様なので、純粋な進化は語れないですが、 自分は前車T5でフルパワー仕様に乗っていて、T5⇒T6への乗り換え時にパワー差はそこまで感じていないのを経験しています。

 結果、今回のT6⇒T6.1でもほぼ同じ感じでした。高速道路も走りましたが、204psと150psのパワーの差はあまり大きくは感じませんでした。

 どっちも排気量は2Lディーゼルシングルターボツインターボの違いなので、エンジン高回転時の排圧が上がった時などに明確な差が出てくるものと思いますが、欧州のようにアウトバーンを200km/hでぶっ飛ばすようなシチュエーションは日本では無いため、このフルパワーの恩恵は日本ではそこまでないように思います。

 ただ、差を感じるシチュエーションは当然あって、信号待ちからのゼロ加速や、高速道路での追越し時など、スロットルペダルを深く踏み込んでエンジン回転を上げるような走り方をする時などでは違いを感じます。でもこれが出力の違いなのかT6⇒T6.1の違いなのかは正直分かりません。そんなレベルです。

 あと、スロットルペダルを少し踏んだ時のレスポンスが強くなっています。これは車体のギクシャクに繋がるので、個人的にはもう少し緩い方が好きです。そのうち慣れるとは思いますが、数日間の試乗では慣れませんでした。

 

車体性能

 元々、VW Tシリーズの車体性能はシロウト目でも分かるほどかなり高く、乗り心地全般、ギャップでのサス吸収性、直進安定性、コーナーでのロール感など、T6でも全く不満はないのですが、T6.1もほぼ同じ感じでした。

 その中で進化を感じたのがハンドル操作感です。コーナーでの安心感(絶妙な荷重の心地良さたるや感動レベル…)やコーナー復帰時のハンドルの復元力など、「ガチッ!」っとした感じが究極に気持ち良く、T6でもレベル高いですが、T6.1で更に良くなっていると感じました。

 あと、キャビン内のノイズも良くなっている気がします。自分のT6で聞こえるようなノイズのレベルが下がっていました。特に今回のT6.1はフルキャンパーなので、ビルトイン収納やギャレー類が付いていますが、各部からのキシミ音などはほぼ皆無。

 この辺の作り込みの高さは、メーカー純正のキャンパーというCaliforniaシリーズの大きな売りの一つだと思います。

 

Sギヤがなくなっている!

 T6では走行モードとして「D」「S」があります。

 SってショートのS?スポーツのS?か分かりませんが、ギヤ比がショートになり加減速が強くなるアレです。1とか2とかになってる車もありますね。

 T6.1では、Sが無くなっててDのみではないかっ!

T6ではDの下にSがあるのに!

 

 自分はSギヤをよく使います。別にスポーツ走行したいとかではなく、下りとかの減速時にエンジンブレーキを使うためです。下りでブレーキランプを光らせまくる運転はしたくないので、そのシチュエーションになると、クセのようにSギヤに入れてしまうのですが、なんとT6.1ではSギヤが無くなってる!

 これには結構驚きましたが、その分エンブレのフィーリングが良くなっています。強すぎず弱すぎず、絶妙なエンブレ効力で、無駄にブレーキ操作せずに下れます。T6は効力少し弱いと感じているので、ここは改善していると思います。

 シフトを右に倒すとマニュアルモードになるのはT6と同じなので、意図してギヤ落としたい時はマニュアルモード使えば良いと思います。

  VW TシリーズのトランスミッションはDSG(ギヤ駆動)なので、CVT(ベルト駆動)で感じるような滑り感や、回転と車速のアンマッチ感がないので、そもそもフィーリングはめちゃくちゃ良く、走ってて何の不満もありません。

 国産のミニバンは全てCVTだと思いますが、たまに仕事でレンタカーとして運転しますが、あの回転が先行する感じは個人的に苦手です。燃費的にもCVTは不利ですよね。

 

運転席周り

 インパネ周りが進化しています。特別高級って訳ではないですが今のVW乗用モデルと遜色ないレベルです。

 ハンドルがD型になってて、ヒザ回りのスペースが広くなってて良いです。

D型ハンドル、回す時にきっかけにもなって良きです。

 

 メーター内モニターは進化してますがギミックは少なめです。ハンドルのスイッチ類はデザイン変わってますが使い勝手はT6とほとんど同じです。

この辺は最新の乗用車よりやや劣るレベルか。

 

 センターモニターの角度が運転席側を向いてて見易くなってます。T6では運転席側への角度が小さく、上下角度も絶妙に太陽光の反射がドライバーの目に向く感じなのですが、T6.1では改善されています。(逆に助手席からは見難いかも??)

もはや、CarPlay は普通に使えるんですね。

 

 センター上部のモニターが液晶でタッチパネルになってます。自分のT6 BeachはここはFFヒーターのスイッチですが、T6.1 Oceanだとキャンパー装備類のスイッチ類が集約されています。

バッテリー充電状況や清水/汚水の量が表示されています。

冷蔵庫、FFヒーター、電動ポップアップなどの操作もできます。

 

ACC性能

 ACC(アダプティブ・クルーズ・コントロール)の性能が進化しています。

 T6でもさほど不満はないのですが、下り路で速度をキープする際や、前車接近で減速する際など、T6では「エンブレ操作:ブレーキ操作」が「3:7」くらいに対し、T6.1では「5:5」くらいのイメージになっています(あくまでイメージ)。

 これは、ACC走行でのブレーキランプ点灯頻度に関わってきます。

 たまにACC巡行していそうな車で、「え?」っていうタイミングでブレーキランプが点灯している車を見かけることがあるアレです。そういう車の後ろについた場合などに、若干うっとおしい思いをする事ってありませんか??

 T6.1ではエンブレのフィーリングが良くなっているせいか、そこが改良されている感じで、自分の後車にあの思いをさせないで済むって事です。

 

アイドリングストップ

 アイドリングストップになる時とエンジン復帰する時の音や振動が下がっています。T6では普通だと思っていた音や振動がT6.1ではあまり感じなくなっています。車内の音楽とかが大きめだと、知らないうちにアイドリングストップして、知らないうちに復帰している感じです。

 あと、前車がいる状態でアイドリングストップしている時、前車が発進するとブレーキペダル踏力を緩めなくてもエンジンが復帰します。T6ではペダル踏力を緩めた場合にのみエンジン復帰するのですが、T6.1ではそれに加え、前車の動きもセンサーで感知してエンジン復帰する仕組みのようです。

 

電動スライドドア

 めちゃ静かで滑らかに開閉するようになってます。

 欧州車は、国産車より電動スライドドア仕様が相対的に少ないせいか?? T5、T6とも電動の開閉フィーリングは国産車に対し完全に劣っていますが、T6.1でかなり改善しています。国産車とほぼ同じレベルの静かさになりました。

 

アドブルーレンジ

 最近のディーゼルエンジンなので、T6は一定距離ごとにアドブルー(尿素水)を補充する必要があるのですが(ちなみに同じディーゼルでもT5の時は必要なかったです)、自分のT6では10000km毎くらいでアドブルーを入れる必要ありますが、T6.1ではそのレンジが大幅に伸びているようです。

 ここまで来ると補充も手間とは感じないでしょうね。

 

 メーターに、アドブルーレンジとして次に入れる時までの距離を表示させられますが、T6.1で見てみたら、なんと32000kmの表示。今回お借りしたT6.1の走行距離は3000kmくらいだったので、新車状態から一度もアドブルーを補充していなければ、満タンで35000kmくらいイケるって事です。精度は分かりませんが、もはやこの頻度での補充だったら、全く手間にはならないでしょうね。

 

<アドブルーについては↓>

www.tegoood-camping.com

 

 

まとめ

 数日間の試乗では気付いた点はこのくらいですが、思ってた以上に進化を感じることができました。Tシリーズの過去の13年周期のモデルチェンジの実績でいうと、T6.1はT6が出たあと6年くらいで出たので、ある意味 T6後期(フェイスリフト)的な外観のブラッシュアップがメインだと思っていましたが、中身も確実に進化していました。

 T6.1という名前については、はじめは「ん?」と思っていましたが、既に出ているT7がプラットフォーム(⇒MQB)ごと変わって、より乗用車然とした感じなので、T6.1は、トランスポーターとしてのスクエア感のあるデザインのある意味最終モデルとして、T6とは別の位置付けとするためのネーミングなような気がします。

 てことは、T6.1はメーカー肝入りの気合いの入ったTシリーズの集大成と言えるモデルってことかもしれません。

 

 <ちなみにT7はこちら ↓ >

かなり乗用車然としたスタイルになりました。 ※写真出典元:GAKUYA

<23年2月現在、GAKUYAで販売されています ↓ >

www.e-gakuya.com