VWT6ビーチで行く外遊びログ

キャンプ、車中泊など、車で行く外遊びの記録。

”ミニバン”サイズのフルキャンパーの最適解はコレ! その②【VW T6.1 California Ocean】

 その②です。

 

 その①では、T6⇒T6.1の進化具合について書きました。

www.tegoood-camping.com

 

その②では、簡易キャンパー仕様のBeachと、フルキャンパー仕様のOceanの違いを中心に書きたいと思います。

 

BeachとOceanの違いについて

 今回、VWプロショップの GAKUYA から、Oceanを数日間貸して頂きました。

 ワタクシは普段Beachに乗っているので、Oceanと比較する事でフルキャンパーの便利さを体感できたとともに、Beachの良い部分も再認識することができました。

 それではそれらについて書いていきたいと思います。

 

フロント周りの目隠し

 車中泊場所に着いてまず最初にするのは目隠しですが、フロント周りの目隠しはカーテン吸盤シェードなど色々なものがありますが、手間がかかり過ぎるとストレスになるので、簡単であるに越した事はありません。

 Beachでは、フロントウィンドウは布製の幕をサンバイザーなどにひっかけるタイプと、両サイドウィンドウは磁石が仕込まれた布製の幕を窓枠にパチンパチンと留めていくタイプで、手間は少ないほうですが、それなりにかかります。

 Oceanでは、まずフロントウィンドウはAピラー内張りに収納されたシェードを引っ張り出すタイプで、収納時の見た目など文句なく、完成度は高そう!

Aピラー内に格納された幕を引っ張り出すタイプ。

 

 で実際使ってみると、使い勝手としてはそこまで良いとは感じませんでした…。

 使う際に、予めバックミラーの角度を少し変える必要があるのを忘れがちになったり、ドラレコとかサイドモニターが付いてる場合はそれらが絶妙に邪魔だったりしました。

 あと真ん中の設置が少しだけコツが入ります。慣れれば問題無いのでしょうが、一見の評価では、手間が劇的に改善!とまでは感じませんでした。

アイデアはサイコーで見た目もキレイ。

 

 両サイドウィンドウの目隠しは、OceanでもBeachと同じ磁石で留めるタイプです。

 これがBeachと同じのせいか、フロントウィンドウの引っ張り出しシェードの価値が半減しているような気がします。

 

 アドリアのキャンパーとかでは両方とも引っ張り出すようなタイプがあったと思います。Oceanもそうだと良いのですが、できない理由が何かあるんでしょう。

 

ビルトイン収納

 Beachに比べ各部にいっぱい収納があります。

 デザインや沿い、開閉時の節度感などがとても良く、ここはメーカー純正のメリットが出ている部分だと思います。

表面はウッド調。素材は硬く薄い樹脂みたいなヤツ。

素材薄い分、中の容量を最大限活かせています。

 

 クローゼット部分の前側の扉は、開けると自動的にライトが点き、扉側にはもあるのが良いです。

鏡は朝の準備に良いでしょうね。

 

 クローゼットて良いですね。自分のBeachには吸盤のハンガーかけ付けてますが、強度が貧弱なので、今度改善する気になりました。

<BeachのDIY収納とハンガースペース設置の記事 ↓>

www.tegoood-camping.com

 

 言ってもOceanは車高2m以下のバンコンなので、収納力に関しては決して多くはないと思います。

 

ダイネットスペース

 シンクコンロ(2口)。やっぱ備え付けってのは良いです。特にシンクて便利ですね。

蓋が別々に開けられてナイス。

 

 水は左後部に給水口があって、そこから内臓タンクに繋がっています。

左が給水口。右は給電口(こっちはBeachにもあります)。

 

 清水タンク25L汚水タンク30Lで、タンク容量状態はセンター上部モニターで分かります。汚水の処理はレバー開閉で車両下部から排水する仕組みです。

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 テーブルは前にスライドさせてから引き起こすタイプで、素材は薄く頑丈な硬い素材です。

前にスライドさせて、脚を出す。

 

 テーブルは脚が真ん中の一本ってのが良いです。キャンパーとして普通なんでしょうが、Beachのテーブルは脚が2本張り出すため、これが邪魔になるシチュエーションが結構あるんです。

<ウチのBeachのテーブル ↓ >

キャビン側の2本の脚が邪魔になる事が多い。

 

 冷蔵庫は上蓋を開けるタイプですが、容量は42L。取り出しやすいカゴ部分もあって使い勝手良いです。

バンコンだとこのタイプがベストですかね。

 

荷室の収納力

 当然ですが、荷室部分の収納力がBeachより小さいです。

収納力はBeachより小さい。

 

 これは左側の収納に空間を使っているのでしょうがないですが、一つ残念だったのが、無印良品の頑丈収納ボックスが収まらなかったこと…。

絶妙に入らない…泣

 

 最近この手の収納ボックスはホムセンでもよく見かけますが、大体同じサイズ感だと思うので、多分それらは蓋付きのままでは入らないんじゃないでしょうか。

 2段目部分は上に立ちあげられますが、倒した状態ではこのボックスは入りません。

蓋外せば入るけどね…。

 

 バンコンはリアゲートからサーフボードのような長尺物を放り込めるのが良いのですが、Oceanは左側にビルトイン収納があるためある程度の制限があります。Beachは収納が無い分ボード類の積み方の自由度は高いです。

 ↓ は自分のBeachに3m級のSUPボードを載せた状態の写真ですが、ボードを車内積みしてその横で寝ることも可能です。Oceanではこれはムリです。

マグロ2匹状態。

 

 収納の自由度はBeachに分があります。

 

 あと1FのベッドはBeachは幅1.5m×長さ2.0mあるので3人は寝れますが、Oceanは幅が1.1mくらいなので2人ですね。

 ↓ Beachでの必殺スノーピークのオフトンワイド2枚繋ぎ。メチャ広く幸せに寝れます。

Beachは3人寝れます。

 

電動ポップアップルーフ

 これ、控えめに言って、最高!!

 Beachは手動で、あまり不便に感じてなかったはずですが、電動を経験するとやっぱりこっちが良いですわ...。

トランスフォーム!!

 

サイクルキャリア

 今回は番外編となりますが、お借りしたOceanには、サイクルキャリアが純正ではなくPaulchen(パウルヘン)というドイツメーカーの品が付いてたので、これも少し使ってみました。(ちなみにPaulchenはGAKUYAで買えます。)

タイヤもハメ易く、載せやすい。

 

 純正のより、高さが少し低いのでめちゃ載せやすい!

 自転車以外に収納ボックスを載せる場合などは、純正よりこっちの方が収まり良さそうです。

ベースにボックス類を固定しやすそう!

 

 Paulchenのサイクルキャリアは鉄パイプむき出し感が武骨でカッコ良いですが、T6やT6.1の雰囲気には少し武骨過ぎるかな?って感じ。

 鉄チン+樹脂バンパー仕様とかなら良いと思います。T3やT4だと間違いなく似合うでしょうね。

<純正のサイクルキャリアはこんなの。 ↓ 自分のBeach>

 

今回、お試しで車中泊させてもらいました!

 結局は車中泊しないと分からねぇだろって事で、汚さないようにしっかりカバーなどして、細心の注意を払って車中泊しました!

汚さないようペンドルトンで隙間なく覆いました。

次男You坊を生贄で連れてきたw

 

 実際、車中泊で使ってみると、やはり色々と快適でしたね。

 まず、ベット展開した時のベッド高さがBeachより低いので、ポップアップさせない場合の天井空間に余裕あります。あとベッド状態から色々な収納が使えるので、何かと便利です。

 Beachだとベッドは広くて良いのですが、高さが少し高いのと、壁面収納へのアクセスが遠いし、そもそも収納が少ないので荷物が各部に散らばりますからね。

 朝一にベッド展開したまま、最小限準備でコーヒー飲めるっての良いですね…。

 

まとめ

 今回、T6.1 Oceanというフルキャンパーを貸してもらい、色々と経験させてもらいましたが、各所にBeachに勝る快適さがありました。

 自分は、コンロ一つ取っても、ビルトインされてなくても「その都度、カセットコンロ出せば良いやん」くらいに思ってましたが、出し入れの手間がないってのはやっぱ快適です。同じ考え方で他にも、ビルトイン収納、テーブルの設置構造、シンク、冷蔵庫など、色んな物でちょっとづつ手間が省けると、チリツモで気持ちと時間にだいぶ余裕が出ますね。フルキャンパーの良さを改めて認識しました。

 またOceanは、メーカー純正のキャンパーという事で、装備一つ一つのデザインや各部の沿い、質感や節度感などのレベルが高く、素材一つとっても板厚が小さく剛性が高いものが選ばれており、収納力と耐久性の両立がよく考えられています。

 

 それと、キャンパーは走行面も大事だと思います。狭小路の取り回し、高速道路での横風、駐車場での幅、高架下の高さ制限など、旅先でも遭遇する事の多いそれらのシチュエーションに対して、大きい車体のキャンパーを運転する時は、走行中常に気を張っていなければならないと思います。Oceanは高さ2m以下のミニバンサイズなので(Beachもサイズは同じ)、その辺のストレスは少なく、これはアドバンテージの一つになると思います。

 その分、ハイルーフバンコンやキャブコンに比べるとキャビンは狭いです。車内で立てるかどうかってのはキャンパー選択時の大きな分かれ道の一つになりますが、この辺は走行面とキャビンの過ごしやすさを天秤にかけて、それぞれの求めるスタイルにあった選択となると思います。

 ポップアップルーフがあるとキャビンの狭さを少しだけ解決してくれますが、ポップアップルーフは雨や強風時は使用がためらわれるなど、全天候型ではない事も理解しておく必要があると思います。

 

 

 色々と主観で書きましたが、高さ2m以下のポップアップルーフ型フルキャンパーOceanは、”ミニバン”サイズのフルキャンパーを求める人の最適解 だと言えるのではと感じました。

(自分としては、ハイルーフバンコンやキャブコンで日本全国の旅に出る野望も決して忘れてませんが 笑)