道の駅などで車中泊する際に使える快適装備について、今回はVW T6 California Beachの車内の標準装備やオプション装備について紹介し、選んでおきたいおすすめの装備を紹介します。
外装オプションの紹介はこちら。
窓の目隠しは使い勝手が重要
道の駅や高速道路のSA、PAなどで車中泊や仮眠する際、何よりまず一番最初に窓の目隠しが必要となってきます。特に夜にライトで照らされた車内は外からは丸見えになりますからね。
後席キャビン側
VW T6 California Beachには後席キャビンの5枚の全窓にシェードが内蔵されていて、上から下に引き下ろせばすぐに目隠しをすることができます。このワンタッチの使用感がとても重要。
カー用品店に売っている汎用の吸盤カーテンでももちろん代用できますが、いちいちその都度準備するのがめんどくさい。しかも吸盤は吸着力が持続しないので、いきなりポンっと外れたりします。前車T5ではその吸盤カーテンを使っていましたが、その煩わしい使い勝手から一気に開放されました。
内蔵シェードだと普段はキレイに車内内張りに納まっているので見た目もシンプル。車中泊場所を確保したら、次の瞬間に内蔵シェードを引っ張り下ろすだけで車内の目隠しが完了。とても満足できる使用感です。
前席フロント側
前席フロント側窓3枚の目隠しは布製シェードが標準で付いてきます。
運転席側と助手席側の布シェードには淵に磁石が入っていて、そこをドアの鉄部分にパチパチととめていくタイプ。簡単に取り付け/取り外しが可能です。
フロント窓はサンバイザー横とバックミラーに引っ掛けて付けるタイプで多少めんどくさい感はありますが、作業的には許容範囲内。
目隠しとしては問題ないですが、生地は薄めなので防寒効果は低いです。ですので、冬に防寒が必要な場合は、汎用のアルミ凝着シートのようなものと併せて使うのが良いかもしれません。
シート背面収納は収納力高い!
前列シートの後ろにはBRANDRUP製の物入れを付けました。見た目はあまり良くないですが、収納力が高く使い勝手は間違いなく良いです。ただポケットが多すぎてどこに何をしまったか分からなくなるのが難点といえば難点。
助手席側(左側)一番下の大きな収納部は、内張りにアルミ材質の凝着シートが貼られているので保冷/保温効果が少し期待できる仕様になっています。運転席側(右側)の一番下が割りと大きいので、自分はここには折り畳み傘やクーラー機能付きの大きめのエコバックを収納しています。あとの小さい小分けのところは、好みでなんでも収納すれば良いと思います。
自分は、分かり易いように用途で分けて、電池やケーブルや小型LEDランタンなどの電気系や、後席の人用のサングラス、虫除けスプレー、車中泊で使う歯ブラシセットや整髪料など、収納できるものはいっぱいあります。
前席シート回転させれば一瞬でリビングが完成
運転席と助手席はレバー一つで回転できます。この機能はこの車の売りポイントの一つで、ミニバン純正でこの機能が付いている車は極めて珍しいと思います。ハイエースのキャンピングカーでこのように前席シートが回転するのがありますが、アフターメーカーの後付け機能です。
これでキャビン側のシートと向かい合った状態となります。その場合、前席2席は背もたれの後ろがハンドルやダッシュパネルとなり、思い切ったリクライニングはできなくなります。とは言えそこそこリクライニングできるので普通に座る分には十分リラックスできる角度です。
VW T6 Beachの標準は2列目なしの5人乗りですが、オプションで7人乗りまでできるので自分はそうしています。
これは是非とも選んでおきたい装備だと思います。納車の時に7人乗り仕様で登録だけしておけば、リセールもその分値段付くので、2シート追加する初期投資くらいはすぐにバックできると考えています(個人的見解)。追加した2シートは簡単に外すことができるので、自分は一脚はいつも取り外した状態を普段使いとしています。車中泊旅に行く時はもう一脚外して更に空間確保しても良し。なんせアレンジの自由度が上がります。
下写真は2列目左側一脚だけ残して、それを横に回転させた状態。アレンジ次第でこんな面白い使い方もできます。
収納感が素晴らしいリビングテーブル
スライドドアの内側にテーブルが収納されています。まずこの収納感が実に素晴らしい。完全にドア内張りに同化しており全く邪魔になっていない。この辺は流石メーカー純正のキャンピングカー。
ここに収納されたテーブルは車内キャビン左側面のレールに固定できるようになっており、向かい合ったシートと組み合わせれば簡単にリビングが完成します。大人5人が余裕で過ごせるリビング。フルキャンパーじゃないBEACHの利点の一つです。
ちなみに2列目シート左側一脚は上写真のように背もたれを前に畳めばテーブル下にキチンと収まります。これはなかなかグッド。この辺は実際オーナーにならないと絶対分からない点。流石にネット検索してもこの情報はヒットしないと思います。
ちなみにテーブル外した後のスライドドア内側にも空間設けられていて何かしら収納できるようになってます。ブランケット類の収納にでも良いのではと思います。こんなわずかな空間も無駄にしない的なメーカーのコダワリのようなものを感じます。何度も言いますが流石に純正キャンパーです。
窓に網戸があれば便利!
2列目の両サイドの窓にはスライド窓がついており、オプションでそこに網戸を追加できます。オプション自体はフルキャンパーのオーシャンのオプションですがビーチでも選べます。これも外したくない装備。真夏の車中泊などで窓を開けたままにしておくと虫の侵入の恐れあるし防犯上もよろしくない。でもこの網戸があれば虫をシャットアウトしながら、ある程度窓を閉めれば防犯上も問題ないです。
ルーフ内のベッドにはなんと木製スプリング!
VW T6 Beach最大の利点の一つにポップアップルーフがあります。そこにベッドが収納されており、マットの下にはなんと木製スプリングがあります。車中泊で木製スプリングが使えるベッドがあるとは思ってもみませんでした。ここの寝心地は文句のつけようがないレベルです。またマットもクッション性が良く、家のベッドと同じ(というと言い過ぎかも)くらいの感覚で寝ることができます。
両サイドにメッシュにできる窓があるので、夏の暑苦しい夜でもメッシュにしておけば風が通ります。 ただ、素材は分厚いテント生地のような感じで、防水機能は施されていますが、雨での使用は少し抵抗があります。 あとテント生地ゆえ外の音が入ってきます。車中泊の時に近くにエンジンかけっぱなしの車などがあればやはりうるさいです。
極寒時はFFヒーターで
オプションでFFヒーターを選べます。FFってなんの略??よく知らないですが、停車時にセカンドバッテリーで使用できるヒーターの事です。 ヒーターの吹き出し口は
右側Bピラー最下のところ。制御スイッチは前席上部の(ミラーのところ)にあって、ダイヤルで10段階で設定できます。
ルーフをポップアップさせない状態では、真冬の2月でダイヤル2〜5くらいでも十分暖かく過ごせました。ポップアップすると空間が大きくなるのでダイヤルは5以上にする必要ありますが、まだまだ余裕あります。
その他純正付属品
その他付属品ですが、右からゴミ入れ2個、カップホルダー、12vLED、12vスポットLED、外部電源取り込み線。この辺は買う時には全く情報なかったので、オーナーになって初めて分かった付属品です。
カップホルダーは車内左側面のレール(先ほどのテーブルを取り付けるレール)に付ける事ができますが、欧州との規格の違いなのか??カップホルダー自体の大きさが大きく、日本で一般的に流通しているカップでは中を通り抜けて落ちてしまいます。なので使えるシチュエーションは少ないと思います。
また、12vLEDはポップアップのベッドの脇にある12vソケットに付けて読書灯的な使い方ができると思います。この辺は市販の汎用品でどうとでもなる装備ですが、このちょっとしたメーカーの気遣いが嬉しいです。
選んでおきたい内装オプションは?
この中で選んでおいて損はしないオプションは下記となります。
・キャビン側にシート2脚追加
・スライド窓の網戸
・FFヒーター
キャビン2脚追加は、もし使う予定がなくてもとりあえず7人乗りで登録しておいてはどうか?という事。先にも少し触れましたが、リセールの時に5人乗りより7人乗りの方がミニバンとして圧倒的に有利なので買取り価格も7人乗りの方が期待できるからです。もし5人乗りしか必要ないって人は納車と同時に取り外してクローゼットの奥にでもしまい込んでおけば良いと思います。
網戸は、夏の車中泊で使えます。これはあまり説明を追加する必要ないですが、窓を開けるのに躊躇がなくなります。ただオプションとしては値段が高いです(両サイド2枚で3万くらい…)。
最後、FFヒーターは値段が高いオプションなので微妙かもしれません(20万以上します)。しかし、冬の車中泊では欠かせない装備の一つで、これがあるだけで真冬の車中泊旅行が極めて快適になります。
ということで、VW T6 BEACHで道の駅などで快適に過ごせる車内の標準・オプション装備を紹介しました。色々と装備はありますが、使い勝手など含めてなかなか分かり難いところがあると思いますので、今回の内容が少しでも参考になればと思います。